『小笹綾子』の詩的ギャラリー

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  • 「聴こえないメロディー」
      • うた。

        大好きな、この街を
        歩いている、ひとり。

        聴こえてきた。

        このうた、

        あの日 このうた

        ふたりで
        聴いて・・・

        うたの意味、メロディーに
        ふたりで笑い、なみだした。

        聴こえてきた。

        このうた。

        ひとりで
        聴いて・・・

        ふと口ずさむ、こころに浮かぶ
        夢見たあの日、ふたりの部屋。

        聴こえない。

        あのこえ。

        ハーモニーは
        もう聴こえない。





  • 「春」
      • 行く方(かた)
        知らぬ春よ
        来し方の
        なき、春よ
        何故に
        微笑を
        涙を
        連れている
        そして
        何故に去る
        近く遠き
        めぐりゆく春よ
        音なく薫る
        名もなき春よ
        ここに
        感傷を
        明日を
        連れてくる
        そして
        過去を舞う
        あたたかく
        残酷な
        風の抱擁

小笹綾子/紫音

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